1-6. ネットワーク社会で期待する分野
 生涯学習、医療、福祉の順で期待が高い。これらの分野については、年齢が高くなるほど活用への期待が高くなることから、中高年齢層に対して利用しやすい環境の整備と普及が望まれる。
 また、インターネットの新しい利用技術では、3人に1人がインターネット電話に期待している。

【説明】
 ここでは、生涯学習、医療、福祉といったアプリケーションに対する期待と、インターネット電話など新しい技術に対する期待の動向をみた。

1 行政分野での期待は、生涯学習、医療、福祉の順に高い。

 全体では、生涯学習50%、医療47%、福祉が36%の順である。
 富山県でも、生涯学習が49%、医療が45%、福祉が35%の順となっており、全体とほとんど同じ傾向である。とりわけ、生涯学習と医療の分野では半数近くの人がこの分野の利用に期待をしている。


2 女性と高齢者の期待が高い。

 全体と富山県では大きな差がないことから、全体について性別、年齢別に分けて比較すると次のようになる。
(1) 性別
 男性では、生涯学習49%、医療46%、福祉34%の順で高い。
 一方、女性では、生涯学習51%、医療50%、福祉41%となっている。福祉に対する女性の関心の高さの表れであろう。

(2) 年齢別
 医療では、10・20歳代43%、30・40歳代48%、50歳代以上が57%となっている。
 次に、生涯学習では、10・20歳代43%、30・40歳代53%、50歳代以上が77%となっている。
 福祉では、10・20歳代が33%、30・40歳代が36%、50歳代以上が48%となっている。
 三つのいずれの項目とも年齢層が高くなるほど利用に対する期待が大きくなる。今後の高齢化社会を踏まえて、中高年齢者でも利用しやすい医療福祉分野でのネットワークサービスの整備を進めることが望まれている。


3 インターネットの新しい利用技術では、インターネット電話に対する要望が高い。

 全体では、インターネット電話36%、CATVのインターネット利用28%、無線・人工衛星のインターネット利用26%の順である。
 富山県では、インターネット電話31%、CATVのインターネット利用30%、無線・人工衛星のインターネット利用27%と、順位は全体と同様であるが、インターネット電話の期待度が低く出ている。


4 男性、若者、情報・通信業の者が新しい技術を早く受容する。

(1) 性別
 男性では、インターネット電話37%、CATVのインターネット利用30%、無線・人工衛星のインターネット利用29%となっている。
 一方、女性では、インターネット電話35%、CATVのインターネット利用19%、無線・人工衛星のインターネット利用15%となっている。
 男性がいずれの技術にも期待していることは注目される。インターネット電話については女性からも期待されている。

(2) 年齢別
 インターネット電話は、10・20歳代38%、30・40歳代33%、50歳代以上31%となっている。
 次に、CATVインターネット利用では、10・20歳代28%、30・40歳代28%、50歳代以上25%となっている。
 無線・人工衛星のインターネット利用では、10・20歳代28%、30・40歳代が27%、50歳代以上17%となっている。
 新しい技術やそれに関する情報について、若者ほど高い関心を示し、柔軟に受け入れていくものなのであろう。

(3) 職業別
 情報・通信サービス業、コンピュータ関連製造業、学生などインターネットに関する情報が入りやすい職業でインターネット電話への関心が高く出ている。他の二つの技術については、これらの職業においても、インターネット電話への期待率を10%程度下回っており、関心は あるが、まだ様子見といった状況のようだ。

(4) インターネット利用経歴別

 1年未満の人では、インターネット電話36%、CATVインターネット利用が24%、無線・衛星でのインターネット利用が25%となっている。
 一方、1年以上の人では、インターネット電話35%、CATVインターネット利用が31%、無線・衛星でのインターネット利用が27%となっている。
 利用経歴の長い人は、新しい技術に対する関心がそうでない人より高いことが分かる。



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