コーデック
「コーデック(CODEC:COmpression/DECompression)」とは、データを圧縮したり、圧縮したものを復元(伸張)したりするプログラムのことです。
圧縮せずにデジタル化されたビデオ映像のデータサイズは、画素数640×480ピクセル、フルカラー(RGB)、1秒間に30コマ(フレーム)書き換える場合、1秒間あたり26.4メガバイトにもなります。わずか5分間のビデオを作製するのには約8GBのハードディスク容量が必要になります。一般的なパソコンでは、データの圧縮を行わないと、実用的なビデオ編集はできません。
よく使われるコーデックには以下の種類があります。
- MotionJPEG
静止画保存に使われるJPEGフォーマットを、動画の各フレーム毎に適用(空間圧縮)したコーデックです。ソフトウェアのみでの高速再生がやや困難であり、ハードウェアコーデックを使用したビデオキャプチャボードが使われます。
- DV Codec
デジタルビデオカメラやデジタルビデオデッキに採用されている「DV圧縮」フォーマットと同じ圧縮方式をパソコン上で実現したものです。MotionJPEG同様、空間圧縮のみ使用しています。デジタルビデオ機器とパソコンを直接つなぎ、デジタルデータをやりとりできる利点があります。
- MPEG1
家庭用VHSビデオ並みの再生画質を、CD−ROMに記録できるよう決められた動画およびオーディオの圧縮フォーマットです。空間圧縮と、フレーム間の動きを予測する時間圧縮を採用しています。
- MPEG2
MPEG1の上位規格で、DVDに使われているコーデックです。
- Cinepak、Indeo Video Interactive
どちらも、空間圧縮と時間圧縮を採用しています。Quick TimeではCinepak、Video for WindowsではCinepakか、Indeo Video Interactiveが使われます。
IEEE1394
アップルがパソコンと周辺機器の高速データ転送用に開発したインターフェース(Fire Wire)がもとになった規格です。IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers米国の電気電子技術者協会)においてFire Wireを標準化する作業がおこなわれ、正式な「IEEE1394」規格が策定されました。
IEEE1394をもとに、主としてデジタルビデオカメラ用に作成されたのがDV端子です。また、iLinkは、日本のある会社が、IEEE1394規格に、DV端子と独自の通信プロトコルを組み合わせてつけた名称です。
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